こんにちは。ウルトラデス太郎です。
本ブログをもって、私によるブログ更新は終了させていただく運びとなりました。つきましては、「よっさん」が月1の予定で更新していきますので、宜しくお願い致します。
約1年間、ご愛読いただきまして誠にありがとうございました。
さて、先日、メダカ業界を震撼させた事件について触れていきます。
目次
「改良」と「遺伝子組み換え」の違い
本事件はそもそも何が問題なのか解説せず、誤解を招く表現が飛び交っています。事件の内容については触れませんので、他所の記事を参照下さいませ。
まず、「品種改良」と「遺伝子組み換え」の違いについて解説いたします。
「品種改良」とは
「品種改良」は、
めだかが元々持っている「遺伝子」に由来する様々な可能性を、人から見て良いと思う方向性に持っていくことを指します。
野生で青めだかやヒメダカ、ダルマめだかなども自然発生するものですが、
その多くは目立つため、生き残れず、絶えていきます。
人が管理することで、突然変異が生き残れる可能性を高くしているのです。
基本的には、メダカが棲む環境で、一番死ににくかった姿と色をもつ遺伝子が次世代に受け継がれていきます。
台風や自然災害で吹き飛ばされたメダカが他所の地域のメダカと交雑するというのは、起こりうる事象ではありますが、
人間が他所からメダカを持ってきて放つと、僅かな確率を確かなものにしてしまいます。
身体の色だけで判断するのは危険
日本に棲むメダカは、大きく括ると全てミナミメダカです。
全体が茶色っぽい姿をしていますね。これは土の色と同化できる保護色になっています。
仮に、メダカの体が「青い」方が生き残りやすかった場合、メダカは青い姿の物ばかりになるでしょう。
インドネシアの野生メダカになってしまいますが、水色が青い湖に棲んでいる
「ウォウォラエめだか」が代表例になりますね。
遺伝子組み換えメダカとは?
「改良品種」は、遺伝子より起こり得るすべての可能性からメダカの見た目を良くしていく事ですが、
「遺伝子組み換え」は、
めだかが古来より持ちえない「遺伝子」を組み込むことを指します。
そもそも「遺伝子組み換え」技術は一般に流通させることが目的ではなく、研究目的で作成される生物です。研究区域から外に持ち出すことは固く禁じられ、「バイオハザード標識」が貼られた施設の中で物理的に封じ込められています。
今回の事件は、遺伝子工学とそれに貢献する全ての研究者の顔に泥を塗る行為です。許されません。
蛍光めだか(GFPめだか)とは?
緑っぽい蛍光色に光るメダカですが、これは「オワンクラゲ」の遺伝子を組み込んでいます。
「遺伝子の中の、どの部分がメダカの体の何処を作ることを指定するのか」を調べるために作成されました。
簡単に説明すると、
「遺伝子」は「※目次がない取扱説明書 兼 設計図」です。
「取扱説明書に目次を作る」ことが遺伝子研究です。
研究者が、「実物を見ながら該当文を探して付箋を貼る」ことが目的の生き物なのに、わけもわからず観賞してどうするつもりなのでしょうか。
※人間から見た場合の話です。遺伝子を読み取る細胞のため、遺伝子の中には「付箋」の役割を担う領域が存在します。

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